一句会例会の句発表
令和6年9月
◇ 総裁選候補九人が雛段に 川嶋 兼雄
◇ 休息の足に蜻蛉の羽休め 近藤 信一
◇ 他人事が我が身にせまる敬老日 中嶋 諒子
◇ 大粒の梅干ひとつ暑気払い 橋本 千津子
◇ 「何回も聞いた」と嫁や秋暑し 羽山 淳子
◇ ふる里は彼岸花咲く畔の道 安井 修
令和6年8月は休みです
令和6年7月例会
◇ 夏草の匂ふ棚田の畔に立つ 川嶋 兼雄
◇ 初恋のやがて偕老夕涼み 近藤 信一
◇ 白日傘一畳半の弁当屋 中嶋 諒子
◇ 明け方の雨の寒さや夏蒲団 橋本 千津子
◇ 人の名がすぐ出ぬ齢炎暑かな 羽山 淳子
◇ 懐かしや軒に雛啼く夏燕 安井 修
令和6年6月例会
◇ 泥の田に水面魔術師アメンボー 川嶋 兼雄
◇ 隙あらば生える夏草レンガ道 近藤 信一
◇ 緑陰に心地よき風ハンモック 中嶋 諒子
◇ 父の日や身をつつみたる草木染 橋本 千津子
◇ 梅雨湿り窓開け切って友を待つ 羽山 淳子
◇ 紫陽花の紫紺映えたる今朝の雨 安井 修
令和6年5月例会
◇ 五月晴れ小川に光る若い鮎 川嶋 兼雄
◇ 前撮りの花嫁の笑み花の下 近藤 信一
◇ 若草に萌える武庫川水鏡 中嶋 諒子
◇ 千枚田実りもたらす五月なる 橋本 千津子
◇ 母の日の主役は嫁にのどかなり 羽山 淳子
◇ 若葉風肩睦まじき友白髪 安井 修
令和6年4月例会
◇ 桜咲く隙間に凛と彦根城 川嶋 兼雄
◇ 春北風朝市の街消えしまま 近藤 信一
◇ 制服は姉のお下がり卒業す 中嶋 諒子
◇ 行く春の空見る旅に雲違ふ 橋本 千津子
◇ 相似たる白髪並べて蕊払ふ 羽山 淳子
◇ 水温み浅瀬に鯉の背びれ見ゆ 安井 修
令和6年3月例会
◇ 花粉きた春のくしゃみの容赦なく 川嶋 兼雄
◇ 寄り道を誘う新店春着買う 近藤 信一
◇ 水の音風の音聞く百千鳥 中嶋 諒子
◇ 一病を余命に加え春望み 橋本 千津子
◇ 春炬燵十三回忌の子を偲ぶ 羽山 淳子
◇ 番鳥即かず離れず春うらら 安井 修
令和6年2月例会
◇ 獅子舞を終へて顔出す美少年 川嶋 兼雄
◇ 道草は吾の生きざま朧月 近藤 信一
◇ 一木に紅白梅の睦まじく 中嶋 諒子
◇ こんな日があってもいいさ春ぽかん 橋本 千津子
◇ 祭日は国旗揚ぐ家梅香る 羽山 淳子
◇ 地割れした被災の庭の蕗の薹 安井 修
令和6年1月例会
◇ 内揃ひ俳句に遊ぶ初句会 川嶋 兼雄
◇ 増えてきし賀状届かぬ人案ず 近藤 信一
◇ 山眠る熊野古道に杖の音 中嶋 諒子
◇ 能登からのありて悲しき年賀状 橋本 千津子
◇ 初雪を知らせに行けば降りやみぬ 羽山 淳子
◇ 能登の地震助け求むる虎落笛 安井 修
令和5年12月例会
◇ 去年今年辰が顔出す除夜の鐘 川嶋 兼雄
◇ 両の手に蕎麦湯つつみて笑みかわす 近藤 信一
◇ 老犬と歩む老婆の冬帽子 中嶋 諒子
◇ 赤とんぼ葉先揺らしてにらめっこ 橋本 千津子
◇ 木枯らしや熊の足跡校庭に 羽山 淳子
◇ 御祈祷の終わりて笑顔千歳飴 安井 修
令和5年11月例会
◇ 山里に来て香ばしき蕎麦の花 川嶋 兼雄
◇ 現代子剥いてあげれば柿を食う 近藤 信一
◇ 優勝を異国で祝う良やかな 中嶋 諒子
◇ 恋の歌遠くに流れ流行風邪 橋本 千津子
◇ 冬の空果ては見えねどガザ地区も 羽山 淳子
◇ 薪積むや過疎ゆく村の冬構え 安井 修
令和5年10月例会発表
◇ 孫の手の中に一粒どんぐりこ 川嶋 兼雄
◇ 葦原の水路巡りの櫂の音 近藤 信一
◇ 秋晴れや敬老席の砂ぼこり 中嶋 諒子
◇ 次々と知らぬ顔来る祭笛 橋本 千津子
◇ 鰯雲めでて足元おろそかに 羽山 淳子
◇ 神輿かく若衆の声の辻々に 安井 修
令和5年9月例会発表
◇ ただ歩くいつもの道の暑さかな 川嶋 兼雄
◇ 生き甲斐は如何にと問わる敬老日 近藤 信一
◇ 秋暑し開店セールの長い列 中嶋 諒子
◇ 男性も知った日傘の有難味 橋本 千津子
◇ 八十五才若いと言わる敬老日 羽山 淳子
◇ 炎天の球児の涙砂ぞ知る 安井 修
令和5年8月は休みです
令和5年7月例会発表
◇ 梅雨明けやシイシイシイと蝉が鳴く 川嶋 兼雄
◇ 夕涼を見計りてくる囲碁がたき 近藤 信一
◇ 夏帽子誰にも合わぬ墓参り 中嶋 諒子
◇ 巻き上げて雨の重さの古簾 橋本 千津子
◇ 荒梅雨や水害あまた地球ごと 羽山 淳子
◇ 梔子の香に去来する初恋路 安井 修
令和5年6月例会発表
◇ 天も地も色一色の五月雨 川嶋 兼雄
◇ 老ひの字を忘れて生きぬ夏木立 近藤 信一
◇ 沙羅の木の花の声聴く念仏寺 中嶋 諒子
◇ 齢といふ知恵をさづかり桐の花 橋本 千津子
◇ 余り苗あまた白雲田に浮かぶ 羽山 淳子
◇ 藤咲きて古都の行列静々と 安井 修