一句会俳句発表

一句会例会の句発表

令和6年4月例会

 


   

◇ 桜咲く隙間に凛と彦根城     川嶋 兼雄

◇ 春北風ならい朝市の街消えしまま    近藤 信一

◇ 制服は姉のお下がり卒業す    中嶋 諒子

◇ 行く春の空見る旅に雲違ふ    橋本 千津子

◇ 相似たる白髪並べてしべ払ふ    羽山 淳子

◇ 水温み浅瀬に鯉の背びれ見ゆ   安井 修

令和6年3月例会


   

◇ 花粉きた春のくしゃみの容赦なく 川嶋 兼雄

◇ 寄り道を誘う新店春着買う     近藤 信一

◇ 水の音風の音聞く百千鳥     中嶋 諒子

◇ 一病を余命に加え春望み     橋本 千津子

◇ 春炬燵十三回忌の子を偲ぶ     羽山 淳子

◇ つがいかず離れず春うらら    安井 修

令和6年2月例会


 

◇ 獅子舞を終へて顔出す美少年    川嶋 兼雄

◇ 道草は吾の生きざま朧月      近藤 信一

◇ 一ぼくに紅白梅の睦まじく      中嶋 諒子

◇ こんな日があってもいいさ春ぽかん 橋本 千津子

◇ 祭日は国旗ぐ家梅香る      羽山 淳子

◇ 地割れした被災の庭の蕗の薹    安井 修

令和6年1月例会


 

◇ 内揃ひ俳句に遊ぶ初句会     川嶋 兼雄

◇ 増えてきし賀状届かぬ人案ず   近藤 信一

◇ 山眠る熊野古道に杖の音     中嶋 諒子

◇ 能登からのありて悲しき年賀状  橋本 千津子

◇ 初雪を知らせに行けば降りやみぬ 羽山 淳子

◇ 能登の地震ない助け求むる虎落笛もがりぶえ   安井 修

 

令和5年12月例会


 
◇ 去年今年こぞことし辰が顔出す除夜の鐘    川嶋 兼雄

◇ 両の手に蕎麦湯つつみて笑みかわす 近藤 信一

◇ 老犬と歩む老婆の冬帽子      中嶋 諒子

◇ 赤とんぼ葉先揺らしてにらめっこ  橋本 千津子

◇ 木枯らしや熊の足跡校庭に     羽山 淳子

◇ 御祈祷の終わりて笑顔千歳飴    安井 修

令和5年11月例会


◇ 山里に来て香ばしき蕎麦そばの花   川嶋 兼雄

◇ 現代子剥いてあげれば柿を食う  近藤 信一

◇ 優勝を異国で祝う良やかな    中嶋 諒子

◇ 恋の歌遠くに流れ流行風邪はやりかぜ    橋本 千津子

◇ 冬の空果ては見えねどガザ地区も 羽山 淳子

◇ 薪積むや過疎ゆく村の冬構え   安井 修

 

令和5年10月例会発表


◇ 孫の手の中に一粒どんぐりこ   川嶋 兼雄

◇ 葦原の水路巡りの櫂の音     近藤 信一

◇ 秋晴れや敬老席の砂ぼこり    中嶋 諒子

◇ 次々と知らぬ顔来る祭笛     橋本 千津子

◇ 鰯雲めでて足元おろそかに    羽山 淳子

◇ 神輿かく若衆の声の辻々に    安井 修

 

令和5年9月例会発表


◇ ただ歩くいつもの道の暑さかな   川嶋 兼雄

◇ 生き甲斐は如何にと問わる敬老日  近藤 信一

◇ 秋暑し開店セールの長い列     中嶋 諒子

◇ 男性も知った日傘の有難味     橋本 千津子

◇ 八十五才若いと言わる敬老日    羽山 淳子

◇ 炎天の球児の涙砂ぞ知る      安井 修

 

令和5年8月は休みです

令和5年7月例会発表


◇ 梅雨明けやシイシイシイと蝉が鳴く 川嶋 兼雄

◇ 夕涼ゆうすずを見計りてくる囲碁がたき   近藤 信一

◇ 夏帽子誰にも合わぬ墓参り     中嶋 諒子

◇ 巻き上げて雨の重さの古簾ふるすだれ     橋本 千津子

◇ 荒梅雨や水害あまた地球ごと    羽山 淳子

◇ 梔子くちなしの香に去来する初恋路     安井 修

令和5年6月例会発表


◇ 天も地も色一色の五月雨さつきあめ     川嶋 兼雄

◇ 老ひの字を忘れて生きぬ夏木立  近藤 信一

◇ 沙羅の木の花の声聴く念仏寺   中嶋 諒子

◇ としといふ知恵をさづかり桐の花  橋本 千津子

◇ 余り苗あまた白雲田に浮かぶ   羽山 淳子

◇ 藤咲きて古都の行列静々と    安井 修